水の章 鳥に学ぶ


 4 ソフト・アイ
  

 

 もしも「気」が周囲に存在するのならやはり「目」で見てみたいと思うでしょう。しかし、「気」は目で見ることができません。

 日常生活では「眼」はとても重要です。もしも目が見えなくなったらどうなるんだろうと、ちょっと想像するだけでも、私たちが「眼」に依存して生きていることは明白でしょう。

 ところが、「眼」に頼っている限り、あなたは「気」を見ることはできないのです。

 しかし、目をつむる必要はありません。目は開いていてもいいのです。周囲の景色が見えていても、その見えるものにとらわれなければいいのです。

 そんな見方を「ソフト・アイ」と言います。「ソフト・アイ」とは視線を集中して物を見ない見方です。 

 眼は見開いてはいけません。まぶたのシャッターを半分おろして(半眼にして)ポカーンとして、まわり全体(後ろまで)が見えるようにします。

 そうすると、自然に「触覚」が鋭敏になってきます。全身の「皮膚感覚」こそ、「気」を知覚するための感覚器官なのです。
 
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